盗撮失敗でも逮捕？

盗撮失敗でも逮捕？

盗撮に失敗したにも拘わらず逮捕されるという場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部が解説致します。

【ケース】
神奈川県川崎市麻生区在住のAは、川崎市麻生区内の会社に勤める会社員です。
事件当日、Aはいつもどおり川崎市麻生区にある鉄道駅を利用して会社に向かおうとしていたところ、駅構内に自分好みの女性Vがいることに気が付きました。
Aは後をつけ、Vがエスカレーターに乗るのを見てその後ろに立ちました。
そして、スマートフォンをインカメラに設定して動画モードにしたつもりで、Vのスカート下に差し向けました。
しかし、スマートフォンがVの膝裏に当たって振り返り、Aの盗撮に気が付きました。
Aは慌ててエスカレーターを駆け上ろうとして転倒し、近くにいた男性に押さえつけられました。
Vが駅員に報告し駅員が警察に通報している間、Aは自身のスマートフォンを確認したところ、動画モードではなく写真モードになっていたため、盗撮に失敗していました。

その後、Aは臨場した川崎市麻生区を管轄する警察官に「盗撮はしていない。しようとしたが失敗したんだ。」と説明しましたが、任意同行を求められました。
そして、取調べを受けたうえで、Aは盗撮の嫌疑で逮捕されました。

会社から無断欠勤の連絡を聞いたAの家族が麻生警察署に問い合わせたところ、Aが盗撮で逮捕されたと聞かされたため、Aの家族は刑事事件専門の弁護士に初回接見を依頼しました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【盗撮失敗でも罪になる？】

盗撮をした場合に問題となる罪は、以下の２つが考えられます。
・軽犯罪法違反
・各都道府県の迷惑防止条例違反

これは、盗撮した場所が公共の場所か、風呂場やトイレのように人が通常衣服を脱ぐような場所かによって異なります。
ケースの場合、神奈川県内での、公共の場所での盗撮になるため、神奈川県迷惑行為防止条例が問題となります。
神奈川県迷惑行為防止条例で問題となるのは以下の条文です。
神奈川県迷惑行為防止条例３条１項　何人も、公共の場所にいる人又は公共の乗物に乗つている人に対し、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような方法で、次に掲げる行為をしてはならない。
２号　人の下着若しくは身体（これらのうち衣服等で覆われている部分に限る。以下「下着等」という。）を見、又は人の下着等を見、若しくはその映像を記録する目的で写真機その他これに類する機器（以下「写真機等」という。）を設置し、若しくは人に向けること。

この条文を見てのとおり、盗撮はカメラ等を差し向けるというその外形だけで問題となり、たとえ失敗したとしても問題にはならないのです。

【盗撮で逮捕される場合も】

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部では、これまで多くの盗撮事件で御依頼頂きました。
盗撮事件では、常習的に盗撮を繰り返しているという方もおられますが、ストレスがたまっていたり興味本位でしてしまった、という方も少なくありません。
中には、バレなければいいさ、あるいは軽微な犯罪だと思ってされる方もおられるようですが、被害者にとっては恐怖や不快感を抱く行為であり、決して軽微な犯罪とは言えません。
そして、盗撮事件では、逮捕されることもあります。

神奈川県川崎市麻生区にて、ご家族の方が駅構内などで盗撮をしようとして失敗したものの逮捕されたという場合、まずは弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部にご連絡ください。
当事務所の刑事事件・少年事件専門の弁護士が、初回接見に行き盗撮に失敗した場合の見通しなどについてご説明いたします。（初回接見は有料です。）