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偽造通貨行使で緊急逮捕② | コラム | 刑事事件の弁護士なら横浜の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所

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偽造通貨行使で緊急逮捕②

偽造通貨行使で緊急逮捕②

偽造通貨を行使してしまった場合の逮捕について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部が解説致します。
【ケース】
神奈川県横浜市都筑区在住の会社員Aは、給与として偽造通貨を受けとりました。
そしてその偽造通貨を横浜市都筑区内のコンビニエンスストアで使用したところ、その数時間後に偽造通貨行使罪で緊急逮捕されたという事件です。
詳細については、≪昨日のブログ≫をご覧ください。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【偽札を使って問題となる罪】

偽造通貨(偽札)を使って問題となる罪はいくつかあり、犯行の態様によって適用される罪・条文が異なります。
詳細については、≪昨日のブログ≫をご覧ください。

【詐欺罪に問われる可能性も】

昨日のブログでご説明致しました偽造通貨等取得罪、あるいは偽造通貨行使罪は、公共の信用に対する罪に当たります。
その他に、詐欺罪の適用も考えられます。
詐欺罪の条文は以下のとおりです。

刑法246条1項 人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。

至ってシンプルな条文ですが、詐欺罪が成立するためには、Ⅰ相手を欺罔し、Ⅱ被害者が錯誤に陥り、Ⅲ被害者が財物を交付したという場合で、ⅣⅠ~Ⅲの間に因果関係があること、が必要とされています。
ケースについて見てみると、Ⅰ偽造通貨を使って店員を騙したことにより、Ⅱ店員が不審に思いつつも商品を渡し、Ⅲそれを被疑者が受け取ったということになり、ⅣⅠ~Ⅲで因果関係があると評価され、詐欺罪を構成する可能性があります。
もっとも、偽造通貨行使罪と詐欺罪の両方に該当する場合、牽連犯として扱われます。
牽連犯と評価された場合、より重い罪での刑罰を科されることになるため、結果として偽造通貨行使罪の法定刑どおり「無期又は三年以上の懲役」となります。

【逮捕の種類】

ドラマやドキュメンタリーなどでよく目にする逮捕ですが、当然法律に則って行われています。
刑事訴訟法上、逮捕には通常逮捕、現行犯逮捕、緊急逮捕の3つの種類があります。
以下でその違いを見ていきます。

①通常逮捕
通常逮捕は逮捕全体のうち約半分を占めるもので、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由がある場合に、裁判官が予め発する逮捕状にもとづいて行われます。
逮捕状は、指定司法警察員と呼ばれる一部の警察官等が裁判官に対して請求します。
この請求は、請求書と疎明資料を提出することにより行います。
裁判官は提出された資料を検討の上、必要と認めるときには逮捕状の請求者の出頭を求めて陳述を聞いたり、追加の資料を求めたりすることが出来ます。
そして、罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があるときには、逮捕状を発付します。

なお、請求された逮捕状のうち99.9%の場合で逮捕が認められ、逮捕状が発布されているのが現状です。

②現行犯逮捕
現行犯逮捕は、逮捕全体のうち約40%を占めるもので、「現に罪を行い、又は現に罪を行い終わつた者」を現行犯人とし(刑事訴訟法212条1項)、現行犯については「何人でも、逮捕状なくしてこれを逮捕することができる。」と定められています。
なお、現行犯人の定義は少々複雑で、現行犯人に当たるか否かという判断は事例ごとに異なります。

③緊急逮捕
緊急逮捕については、刑事訴訟法で以下のとおり定められています。

刑事訴訟法210条1項 検察官、検察事務官又は司法警察職員は、死刑又は無期若しくは長期三年以上の懲役若しくは禁錮にあたる罪を犯したことを疑うに足りる充分な理由がある場合で、急速を要し、裁判官の逮捕状を求めることができないときは、その理由を告げて被疑者を逮捕することができる。この場合には、直ちに裁判官の逮捕状を求める手続をしなければならない。逮捕状が発せられないときは、直ちに被疑者を釈放しなければならない。

緊急逮捕は、通常より高い嫌疑を要求する代わりに、逮捕状なしでも逮捕できることを定めています。
但し、逮捕後「直ちに」逮捕状の請求手続をとらなければならず、逮捕状の発付が認められなかった場合には釈放されなければなりません。

【偽造通貨行使罪で逮捕されたら弁護士へ】

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部は刑事事件・少年事件専門の弁護士事務所です。
神奈川県横浜市都筑区にて、御家族が偽造通貨行使罪で緊急逮捕された場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部に御連絡ください。
刑事事件専門の弁護士が、御家族のもとに初回接見に伺います。
(初回接見は有料です。)

あらゆる刑事事件に精通しています!

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横浜支部 支部長 弁護士
國武 優

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