違法マッサージ店の経営で風営法違反
- 2021年2月25日
- コラム
違法マッサージ店の経営で風営法違反
違法マッサージ店経営で逮捕されてしまった場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
~事例~
Aは、神奈川県横浜市泉区で店舗型のマッサージ店を経営していました。
そのマッサージ店は、ホームページなどでも通常のマッサージ店であると掲示していましたが、実際は性的サービスも提供される違法マッサージ店でした。
あるとき、横浜市泉区を管轄する泉警察署の警察官が令状をもってAの店にやってきて、Aは風営法違反の容疑で逮捕されることとなってしまいました。
Aの逮捕を知ったAの家族は刑事事件に強い弁護士に初回接見を依頼することにしました。
(この事例はフィクションです。)
~違法マッサージ店と風営法~
今回の事例のAは、違法マッサージ店を経営したとして、風営法違反の容疑で逮捕されています。
通常のマッサージを提供するマッサージ店の場合は不要ですが、性的サービスを行う店の場合、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(以下、風営法)の規制を受けることになります。
風営法2条
5項「この法律において「性風俗関連特殊営業」とは、店舗型性風俗特殊営業、無店舗型性風俗特殊営業、映像送信型性風俗特殊営業、店舗型電話異性紹介営業及び無店舗型電話異性紹介営業をいう。」
6項「この法律において「店舗型性風俗特殊営業」とは、次の各号のいずれかに該当する営業をいう。」
2号 個室を設け、当該個室において異性の客の性的好奇心に応じてその客に接触する役務を提供する営業(前号に該当する営業を除く。)
今回のAが経営していたようなマッサージ店で、性的サービスが行われる場合、上記の風営法の条文に当てはまり、風営法の規制を受けることになると考えられます。
~風営法の許可~
風営法に定められている風俗営業等を営業するには、風営法に定められているように許可を取ったり届出を提出したりしなければなりません。
例えば、今回のAさんの経営していたような性的サービスを含むマッサージ店が該当するであろう「店舗型性風俗関連特殊営業」の場合、以下のように定められています。
風営法27条1項
「店舗型性風俗特殊営業を営もうとする者は、店舗型性風俗特殊営業の種別(第2条第6項各号に規定する店舗型性風俗特殊営業の種別をいう。以下同じ。)に応じて、営業所ごとに、当該営業所の所在地を管轄する公安委員会に、次の事項を記載した届出書を提出しなければならない。(略)」
つまり、公安委員会への届け出を出さずに性的サービスを提供するマッサージ店を経営すれば、無許可営業となり、風営法違反となってしまうのです。
無許可営業での風営法違反の罰則、「6月以下の懲役若しくは100万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」(風営法第52条)と規定されています。
逮捕される可能性については、罪証隠滅のおそれや逃亡のおそれが関係してくるのですが、今回の事例のような風営法違反事件では、店の従業員や常連客など関係者が多数存在し、店の営業状況を確認する必要もあるなど、証拠が多岐に渡る可能性が高いため、逮捕されてしまう可能性が高いといえます。
もしも、ご家族等が風営法違反で逮捕されてしまったら、すぐに刑事事件に強い弁護士を派遣するようにしましょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、風営法違反を含む刑事事件に強い弁護士を逮捕されている方のもとへ派遣する初回接見サービスを行っています。
初回接見サービスをご利用いただくことで、事件の概要を把握し、取調べに対するアドバイスを含め、今後の対応をどのように行っていくべきかより具体的に見通すことができます。
初回接見サービス、無料法律相談のご予約はフリーダイヤル0120-631-881にて24時間受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。