大麻事件で検挙 大麻事件の若年化が深刻に
- 2021年4月20日
- コラム
大麻事件で検挙 大麻事件の若年化が深刻に
大麻事件の若年化について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部が解説します。
大麻事件で検挙 最多人数を更新
先日、警察から2020年度に警察が大麻事件で検挙した人数が発表されました。
その人数は、全国で5034人らしく、前年よりも713人も増加しているようです。
その中でも特に、20代以下の若年層が急増しており、全体の半数以上にあたる2540人が20代だったようです。
ちなみに各年代のうち大学生は87人増の219人、高校生は50人増の159人と過去最多を記録しており、中学生も8人が摘発されたようです。
大麻事件
今回警察が発表したのは、大麻関連の事件で検挙された人数です。
大麻関連の事件とは、大麻の所持事件が代表的ですが、その他にも譲渡や栽培、輸出入等が禁止されており、それぞれには、非営利目的(単純)な違反と、営利目的の違反が存在し、それらは大麻取締法で規制されています。
大麻取締法
大麻取締法では、大麻の所持、譲渡、譲受、栽培、輸出入が禁止されています。
それぞれの違反の法定刑は以下のとおりです。
①大麻の輸出入と、栽培
非営利・・・7年以下の懲役
営 利・・・10年以下の懲役、情状により300万円以下の罰金を併科
②大麻の所持と、譲渡・譲受
非営利・・・5年以下の懲役
営 利・・・7年以下の懲役、情状により200万円以下の罰金を併科
非営利目的と営利目的の違い
大麻の所持事件を参考に、非営利目的(単純)と営利目的の違いを解説します。
何の目的で大麻を所持していたかによって、適用される条文が異なり、法定刑も異なるのですが、まず非営利目的とは、単純所持事件とも言われ、簡単に言うと「自分で使用する目的」や「他人に無償譲渡する目的」などで大麻を所持することです。
逆に営利目的とは、売りさばいて利益を得ることを目的に大麻を所持することです。
非営利目的(単純)の大麻所持事件については、起訴されて有罪が確定すれば「5年以下の懲役」が科せられますが、営利目的の大麻所持事件については厳罰化されており、起訴されて有罪が確定すれば「7年以下の懲役」が科せられ、情状によっては懲役刑だけでなく、200万円以下の罰金が併せて科せられる可能性があります。
若年層に大麻が蔓延している理由
もう何年も前から違法薬物に手を出す若者が増加傾向にあることは指摘されてきましたが、ここ数年は低年齢化が目立っており、特に大麻事件に関してはその傾向が顕著です。
その理由は色々あるでしょうが、大麻事件に関しては「危険性の認識が低い」ことが原因だと言われています。
大麻の合法化を求める意見があるぐらいなので身体に与える影響というのは少ないのかもしれませんが、専門家は「確かに大麻を使用しても、覚醒剤や麻薬のような違法薬物を使用した時ほどの副作用はありませんが、脳は確実にダメージを負っています。また依存性も高く、使用を続ければ、そのうち大麻の効果に満足できなくなり、更なる快楽を求めてより危険性の高い違法薬物に手を出すことになってしまいます。」と危険性を指摘しています。
また最近はSNSを利用して大麻の取引きが行われており、若者たちが手軽に大麻を入手できるようになったというのも、若年層に大麻が蔓延している理由の一つではないでしょうか。
若者の薬物事件を扱っている法律事務所
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部は、刑事事件、少年事件を専門に扱っている法律事務所です。
まだ若いお子様が大麻事件などの薬物事件を起こしてしまった時は、フリーダイヤル0120-631-881(24時間受付中)までお気軽にお電話ください。