ひき逃げ事件で否認
- 2020年11月23日
- コラム
ひき逃げ事件で否認
ひき逃げ事件で否認する場合について,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部が解説致します。
【ケース】
神奈川県三浦郡葉山町在住のAは、三浦郡葉山町にて自営業をしています。
ある日、Aは自宅兼オフィスにて仕事をしていたところ、三浦郡葉山町を管轄する葉山警察署の警察官が自宅に来て、数ヶ月ほど前の行動について尋ねました。
曰く、三浦郡葉山町内にて、数ヶ月前の深夜に自動車がバイクと接触してバイクの運転手が転倒したものの自動車は制止せず走り去ったとというひき逃げ事件が発生し、目撃者の証言がAの自動車と一致しているということでした。
Aには身に覚えがないことから、否認を貫くべく刑事事件専門の弁護士に無料相談をしました。
≪ケースは全てフィクションです。≫
【ひき逃げでの刑事処分】
ひき逃げは、通常人身事故+救護義務違反・報告義務違反を指します。
人身事故については、過失運転致傷という罪に問われる可能性があります。
過失運転致傷は、自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(自動車運転処罰法)5条で「自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、七年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。」と定められています。
また、救護義務違反については、道路交通法72条1項で「交通事故があつたときは、当該交通事故に係る車両等の運転者その他の乗務員…は、直ちに車両等の運転を停止して、負傷者を救護し、道路における危険を防止する等必要な措置を講じなければならない。…」と定められています。
【否認で刑事事件専門の弁護士へ】
捜査機関は、刑事事件を起こした可能性が高いという方を被疑者として捜査対象とし、証拠を収集します。
その証拠に基づき、検察官は起訴するか否かを検討した上で、起訴するに足りる証拠がある場合には起訴して刑事裁判になります。
刑事裁判では検察側、弁護側が双方の立場から主張を行い、その結果を踏まえて裁判官は無罪にするか、刑罰(死刑・懲役刑・禁錮刑・罰金刑・拘留・科料及び没取)の判断を下します。
一方で、被疑者・被告人の立場からは、以下で列挙するような理由で否認をすることが考えられます。
・真犯人ではないという否認
これは犯人性否認と呼ばれるものです。
本当の被疑者ではないにも拘らず被疑者として扱われてしまうという可能性は誰にでもあり得ます。
昨今では科学技術の発展や防犯カメラ・ドライブレコーダーの普及に伴い客観的な証拠に基づいた捜査が行われるようになってきていることから件数は減っていると考えられています。
しかし、本来あってはいけませんが、捜査官も人間である以上、真犯人ではないにも拘わらず被疑者として捜査対象となることは考えられます。
・犯罪の成立についての否認
刑事罰は、法令に定められている場合にのみ科すことができます。
裏を返すと、法律に定められていない行為については、刑事罰を科せないとされているのです。
ケースについて考えると、例えばAに過失がなくて過失運転致傷が成立しない場合、接触に全く気が付かず救護義務・報告義務違反が成立しない場合などが考えらえれます。
その他、事故当時何らかの理由で意識を失っていた等により違法性・有責性の問題から否認することも考えられます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部には、これまで犯人性や犯罪の成立の否認などの御相談を少なからず承ってきました。
事件によって否認の内容は異なることから、具体的にどのような事件を起こしたのか、あるいは起こしたとされているかによって、その弁護方針は異なります。
神奈川県三浦郡葉山町にて、ひき逃げ事故を起こしたという嫌疑をかけられ取調べ等を受けているという方がおられましたら、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部に御連絡ください。