児童買春事件で書類送検
- 2023年3月15日
- コラム
児童買春事件で書類送検
児童買春で問題となる罪と書類送検の手続きについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部が解説致します。
【ケース】
神奈川県横浜市西区在住のAさんは、横浜市西区の会社に勤める会社員です。
AさんはSNSを利用して16歳の児童と連絡を取り、横浜市西区にあるVさんの自宅近くの公園で2万円を渡して性的な行為をしました。
ある日、横浜市西区を管轄する戸部警察署の警察官がAさんの自宅に来て、児童買春事件で捜査をすると言われました。
Aさんは罪と認める供述をしたところ、逮捕はしないが書類送検することになると説明を受けて自宅に返されました。
Aさんは、書類送検がどのような手続きか分からず、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士による無料相談を受けて質問しました。
≪ケースはすべてフィクションです。≫
【児童買春事件について】
18歳未満の児童(男子/女子を問いません。)に対して、金や財物を渡し、又は渡すことを約束して性行為やそれに類する行為をした場合には、児童買春の罪に問われます。
条文は以下のとおりです。
児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律
2条2項 この法律において「児童買春」とは、次の各号に掲げる者に対し、対償を供与し、又はその供与の約束をして、当該児童に対し、性交等(性交若しくは性交類似行為をし、又は自己の性的好奇心を満たす目的で、児童の性器等(性器、肛門又は乳首をいう。以下同じ。)を触り、若しくは児童に自己の性器等を触らせることをいう。以下同じ。)をすることをいう。
1号 児童
罰条:5年以下の懲役又は300万円以下の罰金
【書類送検について】
警察官などの捜査機関が被疑者を逮捕した場合、被疑者の身柄と書類を一緒に、逮捕後48時間以内に検察庁に送致する必要があります。
一方で、逮捕などをしない在宅事件の場合、警察官などの捜査機関は被疑者についての捜査書類のみを検察庁に送致します。
後者を、俗に書類送検と呼びます。
書類送検された場合、送致を受けた検察官は送られてきた捜査資料を確認した上で、捜査機関に対して追加の捜査を指示したり自ら取調べを行ったりして、証拠を収集します。
その上で、検察官が起訴するか、不起訴にするかの判断を下します。
書類送検の場合、通常どおりの生活をし乍ら取調べなどの必要なタイミングのみ出頭することから、生活するうえでの支障はおおよそありません。
更には(公訴時効以外に)時間的制約がないことから捜査開始から書類送検に至るまでに数ヶ月かかることが一般的です。
そのため、書類送検されても緊張感がないという方もおられるようです。
しかし、書類送検された場合でも、逮捕・勾留により身柄拘束されている場合と同様に起訴されることがあり、有罪判決を受けた場合には刑務所に行ったり前科がついたりする場合があるのです。
そのため、書類送検だからといって安心することなく、適切な対応を検討することをお勧めします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所には、書類送検された、あるいは書類送検される可能性があるという方の相談が日々多く寄せられています。
神奈川県横浜市西区にて、児童買春事件で書類送検される可能性がある、書類送検されてしまったという方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部にご連絡ください。
在宅事件の場合、事務所にて無料で相談を受けることができます。