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女児への痴漢で強制わいせつ事件に | コラム | 刑事事件の弁護士なら横浜の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所

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女児への痴漢で強制わいせつ事件に

女児への痴漢で強制わいせつ事件に

女児への痴漢で強制わいせつ事件になったというケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部が解説します。

~事例~

会社員のAさん(35歳)は、神奈川県相模原市にある商業施設で買い物をしようと、施設内を1人で歩いていました。
すると、Aさんの近くにVちゃん(5歳)が1人でいるところを見かけました。
Aさんは、小さな女の子に興味があったため、Vちゃんに近づくと、Vちゃんの臀部を触るなどしました。
驚いたVちゃんが近くにいた母親に助けを求めたことからAさんはその場を離れましたが、母親の通報によって神奈川県相模原警察署が捜査を開始。
防犯カメラの映像などからAさんの行為が明らかとなり、Aさんは強制わいせつ罪の容疑で逮捕されました。
Aさんの家族は、警察から「Aさんが痴漢をした」と聞いていたため、強制わいせつ罪という罪名に驚き、弁護士に相談することにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・強制わいせつ事件と被害者の年齢

今回のAさんは、強制わいせつ罪という犯罪の容疑で逮捕されています。
強制わいせつ罪は、刑法第176条に定められている犯罪で、その条文は以下のとおりです。

刑法第176条
13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。
13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。

強制わいせつ罪の条文では、「わいせつな行為」を何歳の者に対して行ったのかということで強制わいせつ罪成立の条件が分かれています。

まず、前段に定められているのは、「わいせつな行為」を13歳以上の者に対して行った場合です。
被害者が13歳以上の者であった場合、強制わいせつ罪は「わいせつな行為」が「暴行又は脅迫を用いて」行われた場合に成立します。
例えば、被害者を押さえつけてわいせつな行為をしたり、包丁などで脅してわいせつな行為をしたりすれば、強制わいせつ罪が成立することになるでしょう。

そして、後段に定められているのは、「わいせつな行為」を13歳未満の者に対して行った場合です。
先ほど触れた、被害者が13歳以上の場合は「暴行又は脅迫」を用いなければ強制わいせつ罪が成立しなかったのに対し、こちらは単に「わいせつな行為」をしただけで強制わいせつ罪が成立することになります。
例えば、被害者の同意を取ってわいせつな行為をした場合であっても、その相手が13歳未満であれば強制わいせつ罪が成立することになります。

今回の事例では、Aさんは5歳のVちゃんに対して臀部を触るなどの行為をしています。
被害者が13歳未満の者であるため、単に「わいせつな行為」をしただけで強制わいせつ罪になりますから、Aさんは強制わいせつ罪の容疑で逮捕されたということになるのでしょう。

・「痴漢」=軽い犯罪ではない

「痴漢」と聞くと、「少し触ったくらいだろう」「たいしたことにならないだろう」と考える人もいるかもしれませんが、細かな事情によっては今回のAさんのような強制わいせつ罪という大変重い犯罪に該当する場合もあります。
さらに、たとえ強制わいせつ罪ではなく、各都道府県の迷惑防止条例違反であったとしても、その刑罰には懲役刑も含まれていることが多く、決して軽視してよい犯罪ではありません。
また、性犯罪の場合、被害者への対応も大切ですし、今後のことを考えれば再犯防止のための対策も重要です。
痴漢事件に限ったことではないですが、刑事事件の当事者になってしまったら、軽く考えることなく、すぐに専門家である弁護士に相談しましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部では、強制わいせつ事件を含む刑事事件についてのご相談・ご依頼を数多く承っています。
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横浜支部 支部長 弁護士
國武 優

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