交通事故で逮捕
- 2021年3月22日
- コラム
交通事故で逮捕
交通事故を起こして逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部が解説します。
【事例】
神奈川県横浜市内を自動車で運転中のAさん。
前方不注意が原因で歩行者をはね、骨折などの重傷を負わせてしまいました。
Aさんは駆け付けた鶴見警察署の警察官に逮捕されました。
逮捕の知らせを受けたAさんのご家族は、どうしたらいいのか不安に駆られています。
(事実をもとにしたフィクションです)
~過失運転致傷罪~
自動車を運転して人身事故を起こしてしまうと、わざと事故を起こしたわけでなくても、犯罪が成立する可能性があります。
今回のような事故では、過失運転致傷罪が成立するでしょう。
自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律
第5条
自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、七年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。
この条文には、相手にケガを負わせた場合に成立する過失運転致傷罪と、相手を死亡させた場合に成立する過失運転致死罪が定められています。
「致死罪」の場合も含めた条文ではありますが、最高で7年の懲役ということになります。
立派な犯罪の1つということになります。
普段、全くもって犯罪に縁がなさそうな方であっても、突如として犯罪者となってしまうおそれがある犯罪です。
被害者はもちろん、加害者にとっても、その後の人生に大きな影響を与えかねないものとなります。
交通事故にならないよう、運転の際には細心の注意が必要です。
~早期釈放を目指す~
事故の内容によっては、事情聴取がなされた後、帰宅を許されることも多くあります。
自宅から警察などに出向いて捜査を受ける、「在宅事件」として扱われることになります。
在宅事件は、これまで通り仕事をするなどの日常生活を送ることができるので、メリットが大きいと言えます。
逮捕された場合にも、比較的軽い事件では、早ければ逮捕後1~2日で釈放され、在宅事件に切り替わることが多くあります。
逮捕された場合には、まずは早期釈放を目指すことになります。
そのためには取調べにおいて、事故原因をしっかりと見つめて反省態度を示し、被害者に賠償することを誓う、今後の捜査にも全面的に協力することを誓うなどの対応が求められます。
場合によっては、今後は自動車の運転を控える、自動車の運転をしなくて済むようにご家族の協力を得るなどの対応を採ることが有効な場合もあります。
~不起訴処分や軽い判決を目指す~
釈放が実現するか否かに関わらず、その後は、出来るだけ軽い結果となることを目指します。
一番良いのは、不起訴処分をしてもらうことです。
不起訴処分とは、今回は大目に見てもらうということで、裁判にかけられず、刑罰も受けず、前科も付かずに刑事手続を終わらせてもらえます。
比較的軽い犯罪ではよくなされる処分です。
被害者の方に、誠心誠意謝罪し、保険会社を通じて、場合によっては自らも負担して賠償し、示談を結ぶなどの対応を採ることにより、不起訴処分になる確率が上がります。
被害者対応をしっかり行うことは、仮に不起訴処分にはならない場合でも、罰金の額が少なくなるなどの結果につながります。
~お早めにご相談ください~
このように、早期釈放と軽い結果を目指して動いていくわけですが、具体的に取調べでどのように受け答えしたらいいのか、被害者感情の強い場合もある被害者とどうやって示談を結べばいいのか、金額はいくらにしたらいいのかなど、分からないことが多いと思います。
具体的な事故内容に応じてアドバイスいたしますので、ぜひお早めに弁護士にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
まだ逮捕されていない事件やすでに釈放された事件では無料法律相談のご利用を、すでに逮捕されている事件では、弁護士が警察署での面会(接見)を行う初回接見サービスのご利用をお待ちしております。