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執行猶予中に窃盗事件② | コラム | 刑事事件の弁護士ならあいち刑事事件総合法律事務所 堺支部

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執行猶予中に窃盗事件②

執行猶予中に窃盗事件②

執行猶予中に窃盗事件を起こしてしまった事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部が解説します。

~事例~

横浜市中区に住んでいるAさんは、以前から万引きを繰り返しており、1年半ほど前に窃盗罪で懲役1年執行猶予3年という判決を受けました。
判決後しばらくは再犯をせずに過ごしていたAさんですが、ついに横浜市中区にあるスーパーで菓子類を万引きしてしまいました。
スーパーの警備員に万引きを見とがめられ現行犯逮捕されたAさんは、通報を受けて駆け付けた神奈川県山手警察署の警察官に引き渡され、神奈川県山手警察署に留置されることになりました。
Aさんの家族は、Aさんが逮捕されたことを警察から聞かされ、急いで刑事事件に強い弁護士に相談することにしました。
弁護士は、Aさんと面会すると、執行猶予中に窃盗事件を起こしてしまった場合の流れや見通しについて説明し、Aさんの家族にも同様に刑事事件の流れを説明することにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・執行猶予中の窃盗事件…実刑は回避できる?

前回の記事で取り上げた通り、執行猶予中に刑事事件を起こして有罪判決を受けた場合、禁錮以上の刑罰に処せられると必ず執行猶予が取り消されてしまい(刑法第26条第1号)、罰金刑を受けた場合には、執行猶予が取り消される可能性が出てくる(刑法第26条の2第1号)ということになります。
そして、執行猶予が取り消されるということは猶予されていた刑罰を受けることになるのですが、執行猶予が付けられるのは禁錮刑や懲役刑であることが多く、執行猶予の取り消しが刑務所へ行くことに直結することを意味することも多いです。
執行猶予というやり直しの機会を与えられておきながら犯罪を繰り返してしまえば、当然厳しい判断がなされる可能性が高く、執行猶予中の再犯では実刑判決を受けて刑務所に行ってしまうというケースが多いです。
ですから、執行猶予の取り消しを防いだり、再度執行猶予を獲得したりすることを目指したいという方も多くいらっしゃいます。
しかし、それは可能なのでしょうか。

Aさんのように執行猶予中に窃盗事件を起こしてしまったという場合では、まずは不起訴を狙っていくことが考えられます。
不起訴となれば、そもそも裁判を受けて有罪判決を受けることがないため、執行猶予取消しとなるリスクを回避することができるのです。
そのためには、迅速に被害者や被害店舗と示談を結び、お許しの言葉までいただけるよう被害者対応をしていく必要があるでしょう。
しかし、執行猶予中の犯行であることや前科前歴のあることなどを考慮されれば、示談を結べたとしても不起訴を獲得することは簡単なことではありません。
もちろん、被害額や犯行態様といったその窃盗事件自体の事情にも左右されるところではありますが、弁護士に助言を受けながら丁寧な被害者対応をしていくことや、再犯防止のためのより具体的・効果的な方法を考えていくことが求められるでしょう。

そういった不起訴を求める活動をしたとしても、前科前歴などから起訴されてしまうことも十分考えられます。
そうした場合には、罰金刑で事件を処理して執行猶予を取り消さないよう求めていく活動や再び執行猶予を求めていく活動、実刑になったとしても刑の一部執行猶予を求めたり刑罰の減軽を求めたりする活動をしていくことが考えられます。

まず、前述のように、略式起訴などをされて罰金刑となった場合には必ず執行猶予が取り消されるわけではありません。
ですから、公判請求をせず罰金刑で事件を終わらせ、執行猶予を取り消さないよう求めていくことが考えられます。
こちらの活動でも、不起訴を求める活動同様に、被害者対応や再犯防止活動の成果を主張することが重要となってきます。

そして、起訴され検察側が懲役刑を求めてきたような場合には、再度の執行猶予を求めていくことが考えられます。
ですが、先述したように、執行猶予中に再犯をしたということは、与えられた更生の機会を生かさずに犯罪をしてしまったということですから、前回執行猶予を獲得した時よりも非常に厳しい基準によって執行猶予がつけられるのかどうかが判断されることになります。

刑法第25条第2項
前に禁錮以上の刑に処せられたことがあってもその刑の全部の執行を猶予された者が1年以下の懲役又は禁錮の言渡しを受け、情状に特に酌量すべきものがあるときも、前項と同様とする。
ただし、次条第1項の規定により保護観察に付せられ、その期間内に更に罪を犯した者については、この限りでない。

≪次回ブログに続きます。≫

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國武 優

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