特殊詐欺の受け子で逮捕 横浜市鶴見区の詐欺事件
- 2022年2月6日
- コラム
特殊詐欺事件の内容や、特殊詐欺事件の発生状況ついて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部が解説します。
横浜市鶴見区の特殊詐欺事件
20代アルバイトのAさんは、SNSで「楽に稼げるバイト」で検索したところ、
「全国どこからでもできる仕事あり 老若男女問わず誰でもOK!」
「運び案件 全国で募集します! 短時間で稼げます うちはリスクありません」
などという募集を見つけ、Aさんはそれに応募しました。
そして、Aさんは指示役からの指示を受け、横浜市内の駅や高齢者の自宅に行ってお金を受け取るなどの、いわゆる特殊詐欺の受け子をしました。
後日、Aさんの自宅に神奈川県鶴見警察署の警察官が来て、Aさんは詐欺罪の疑いで逮捕されました。
Aさんの家族は、Aさんの逮捕を知り、刑事事件を扱う法律事務所に相談することにしました。
(フィクションです。)
詐欺罪について
詐欺罪は、刑法第246条第1項において
人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。
と規定されている犯罪です。
詐欺罪の法定刑には罰金刑が規定されていないため、起訴された場合、必ず刑事裁判によって裁かれ、無罪判決か執行猶予判決を得ない限り、刑務所に服役しなければなりません。
特殊詐欺の“受け子”とは
被害者と対面することなく、不特定多数の被害者から現金などをだまし取る詐欺行為は、通称特殊詐欺とよばれます。
特殊詐欺には様々な種類の詐欺事件が含まれますが、いわゆるオレオレ詐欺も特殊詐欺に分類されます。
この特殊詐欺には 受け子 と呼ばれる役割があります。
受け子 とは、被害者から直接、現金やキャッシュカードを受け取る役割を担う詐欺グループの末端メンバーです。
受け子 で逮捕される被疑者のなかには、「楽に稼げるバイトがある」という謳い文句を信じてしまい、安易な気持ちで特殊詐欺に加担してしまうケースもあるようです。
しかし、たとえ組織の末端である受け子であったとしても、詐欺の共同正犯という扱いになり、科される刑罰は非常に重くなる可能性があります。
特殊詐欺事件の発生状況
警察庁の調べによると、令和3年11月現在の特殊詐欺の認知件数は1万1,970件、被害額は約243億円だったようです。
(警察庁広報資料『特殊詐欺の認知・検挙状況等について(令和3年1月~11月)』より)
また、神奈川県内の特殊詐欺の発生状況を見ますと、令和3年12月の被害額は25億5,900万円だったようです。
(出典:神奈川県警察『特殊詐欺の認知状況』)
最近では、犯人が警察官を装って、被害者からキャッシュカード預り、「封筒に入れて保管してください」と言い、偽物のカードが入った封筒を入れ替える詐欺も増えているようです。
また、被害者の目の前でキャッシュカードに、はさみで切れ込みを入れ、使えなくなったように見せかけ、キャッシュカードを騙し取る手口も増えているようです。
キャッシュカードは、磁気部分以外を2~3cm切った程度ならば、通常通り使用できるため注意が必要です。
(参考:神奈川県警察『特殊詐欺にご注意を キャッシュカード手交型・すりかえ型手口に注意!!』)
詐欺事件で起訴された人数
法務省の発表によると、令和3年11月時点で詐欺事件で検挙された人員1,643人のうち、764人が公判請求(:起訴)されたようです。
(e‐Stat 統計でみる日本『検察統計調査 罪名別 被疑事件の処理人員 2021年11月』)
もし、ご家族が特殊詐欺事件を起こして逮捕されてしまった場合は、すみやかに弁護士を依頼し、処罰を軽くするための活動を早期に開始することをおすすめ致します。
特殊詐欺事件でご家族が逮捕されたら
もし、ご家族が特殊詐欺事件を起こし逮捕されてしまった場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部の初回接見サービスをご利用下さい。
弊所の初回接見サービスでは、弁護士が留置されているご本人様と1回限りの接見をし、ご本人様から伺った事件内容をもとに、事件の今後の見通しなどを弁護士からご家族様にご説明するものです。
「なぜ、家族が逮捕されてしまったのかわからない」
「家族がどこの警察署に留置されているのかわからない」
など、お困りの方は弊所の初回接見サービスをご利用下さい。
初回接見サービスのお申込みは、フリーダイアル ➿0120-631-881 にて 24時間・年中無休 で承っておりますので、早朝や深夜帯でもすぐにお電話下さい。