執行猶予中に窃盗事件③
- 2020年7月6日
- コラム
執行猶予中に窃盗事件③
執行猶予中に窃盗事件を起こしてしまった事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部が解説致します。
~事例~
横浜市中区に住んでいるAさんは、以前から万引きを繰り返しており、1年半ほど前に窃盗罪で懲役1年執行猶予3年という判決を受けました。
判決後しばらくは再犯をせずに過ごしていたAさんですが、ついに横浜市中区にあるスーパーで菓子類を万引きしてしまいました。
スーパーの警備員に万引きを見とがめられ現行犯逮捕されたAさんは、通報を受けて駆け付けた神奈川県山手警察署の警察官に引き渡され、神奈川県山手警察署に留置されることになりました。
Aさんの家族は、Aさんが逮捕されたことを警察から聞かされ、急いで刑事事件に強い弁護士に相談することにしました。
弁護士は、Aさんと面会すると、執行猶予中に窃盗事件を起こしてしまった場合の流れや見通しについて説明し、Aさんの家族にも同様に刑事事件の流れを説明することにしました。
(※この事例はフィクションです。)
・執行猶予中の窃盗事件…実刑は回避できる?
≪前回のブログに引き続き、執行猶予中での再犯で実刑が回避できるのか否かについて、解説致します。前のブログに条文を引用していますので、併せて御覧ください。≫
執行猶予中に犯した罪で有罪判決を受けた場合、その刑罰が1年以下の懲役又は禁錮であり、かつ特に情状酌量すべき事情がある場合に限って再度の執行猶予がつけられるということです。
今回のAさんの場合、前回窃盗事件を起こした際の判決が懲役1年執行猶予3年でした。
つまり、Aさんが再度の執行猶予を得るには前回の執行猶予判決と同じ犯罪を繰り返し行えばその分下される刑罰も重くなっていくことが通常ですから、再度の執行猶予を得るための条件がどれほど厳しいものであるかお分かりいただけると思います。
先ほども触れた示談交渉などの被害者対応だけでなく、再犯防止策の構築が具体的かつ効果的にできているかどうか、それによって社会内更生が目指せる状態であるのかといったことが非常に重要となってきます。
そのためには、窃盗事件を起こしてしまった本人やその周囲の人が一丸となって多大な努力をもって取り組んでいく必要があるのです。
弁護士がいることで、要所要所でその取り組みの手助けやアドバイスをすることが期待できます。
執行猶予中の窃盗事件で再度執行猶予を得るなどして実刑を避けることは、非常に難しいことです。
ですが、最初から諦めてしまうことなく、まずは弁護士に相談してみましょう。
たとえ実刑となってしまったとしても、弁護活動によって刑罰が減軽されたり、将来の再犯防止活動がイメージできたりするメリットも期待できます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部では、執行猶予中の窃盗事件についてのご相談も受け付けています。
これまでのブログでご紹介してきたとおり、執行猶予期間中の事件では起訴される前の対応が肝心になってきます。
神奈川県横浜市中区にて、ご家族の方が執行猶予期間中に窃盗事件を起こしてしまい実刑を回避したいとお思いの方がおられましたら、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部に御連絡ください。
刑事事件・少年事件専門の弁護士が、今後の見通し等の御説明を致します。